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AI IDE乗り換え比較2026:Cursor・Zed・Devin Desktopを実機検証

AI IDE乗り換え比較2026:Cursor・Zed・Devin Desktopを実機検証

「Windsurfがなくなった」——先月、そんな一文をXで見かけて手が止まりました。正確には消えていないのですが、Cognitionに買収されてDevin Desktopに吸収された結果、windsurf.com/pricingがdevin.aiに飛ぶようになっている。私は2025年からWindsurfをサブIDEとして契約していたので、これは他人事じゃない。

そこで6月の3週間、Cursor・Zed・Devin Desktop(旧Windsurf系)の3本を同じNext.jsプロジェクトで並行して回し、どれに乗り換えるかを本気で決めました。この記事は、その実機検証と、Claude Codeユーザーが2026年後半に選ぶべきAI IDEの結論を、コード例と一緒に共有するものです。

結論:2026年後半のAI IDE選びは「Claude Codeの入れ物」問題

先に結論を書きます。私が最終的に残したのはCursorとZedの2本立て、Devin Desktopは解約しました。

理由はシンプルで、2026年のAI IDE選びは「AIエージェント本体をどれにするか」ではなく「Claude CodeやCodexといった強力なエージェントを、どのエディタからホストするか」という問題に変わったからです。

この流れを象徴するのが、Zedが推進するACP(Agent Client Protocol)。単一のIDEで完結する時代は終わり、エディタとエージェントを疎結合にする方向に業界が動いています。実際、Zedは開いたプロトコルとしてClaude Code・Codex・Gemini CLI・Goose・Clineなど、ACP互換のエージェントを直接エディタのエージェントパネルから走らせられるようになっています。

私の使い分けは以下の通りです。

合計月$40〜50。ここに至った検証の中身を、以下で細かく解きほぐしていきます。

なぜWindsurfから乗り換えを検討したのか

背景を軽く整理させてください。2026年前半、AI IDE市場は激変しました。

CognitionがWindsurfの全チームを買収し、Windsurfを自社のクラウドエージェントDevinと統合する方向に舵を切っています。開発は継続していますが、スタンドアロン製品としての方向性が変わる長期的なリスクが残ります。私の場合、副業プロジェクトのIDEが半年後にどうなっているか読めない状況が、単純に気持ち悪かったんですよね。

もう一つのトリガーがCursorのクレジット制。2025年6月にCursorはリクエストベースからクレジット制に切り替わり、モデル・コンテキスト長・ツール呼び出しによって費用が変動するようになっています。私も月末に「あれ、今月$28使ってる」という状況が2回ほどあり、副業の粗利計算がやりづらくなっていました。

そこで、乗り換え候補を3本に絞って実機検証したわけです。

検証環境と条件

公平を期すため、以下を揃えました。

注意点として、Claude Fable 5は6月12日にサスペンドされたため、Terminal-Benchの公開スコアからは除外されています。私の検証も途中でモデルを差し替えたので、モデル間の絶対比較ではなくIDEのUX比較として読んでください。

Cursorの強みと、それでも不満が残った点

Cursorは今なお、日常のエディタ体験としては最も洗練されています。Composerの複数ファイル編集と視覚的なdiff、Background Agentsで並行タスクを走らせられる点は他が追いついていません。

SWE-bench Verifiedのスコアで見るとClaude Codeが80.8%と頭一つ抜けており、Cursor推定の約65%を上回っていますが、これはエージェント本体の話。Cursorの真価は「AIが提案したdiffをどれだけ素早くレビュー・採用できるか」の摩擦の少なさにあると、3週間触って改めて感じました。

気になった点

一方で、正直に言えば起動が重い。VS Codeフォークなのでどうしても Electron のオーバーヘッドが乗ります。私のM2 Airで起動〜補完が効くまでに約4.2秒、Zedの0.6秒と比べると体感で6倍以上の差がありました。

そしてクレジット制。Claude Fable 5を裏でぶん回した日は、1日で$3以上溶ける日もありました。月$20の固定費だと思って契約しているのに、実質は使用量従量課金という認識のズレが、地味に精神衛生に悪い。

Zedはなぜ「乗せる側」に強いのか

ZedはRustで一から書かれたネイティブエディタで、120fpsでレンダリングし、Electron製エディタの数分の一のメモリで動きます。実測でCursorが起動時に約1.8GB使うのに対し、Zedは同じプロジェクトで約340MB。ノートPCのファンが静かになるのを久しぶりに体感しました。

ただ、Zedを勧める本当の理由は速度ではありません。ACPです。

ACPで何が変わるか

2026年1月にZedとJetBrainsが共同でACP Agent Registryをローンチし、エディタの中から直接エージェントを発見・接続できるようになっています。つまり、こういう構成が組めるようになりました。

# ZedにClaude CodeをACP経由で登録する例
# ~/.config/zed/settings.json
{
  "agent_servers": {
    "claude-code": {
      "command": "claude",
      "args": ["--acp"],
      "env": {}
    }
  }
}

この設定を入れると、Zedのエージェントパネルからそのままclaude commandを叩ける。ターミナルとエディタを行き来しなくても、大きな計画タスクはClaude Code、細かい修正はZedの内蔵エージェントという使い分けが1画面で完結します。

Zeta2という編集予測モデルもいい仕事をします。次に打ちそうな編集をTab補完として提示してくれるやつで、Proプランでは無制限。私の場合、Astroの繰り返し多いコンポーネント編集で3週目には手癖レベルで使うようになっていました。

Devin Desktop(旧Windsurf)を解約した理由

ここが個人的にいちばん残念だったパート。Windsurf時代のCascadeは、新規プロジェクトのパターン学習が速くて、ゼロから機能を組むには実は最強クラスでした。

しかし、Devin Desktopに寄っていく方向性が、私のワークフローと合わなかった。Devinはクラウド上の非同期エージェントプラットフォームで、リモート環境でタスクを走らせる思想です。副業のブログ改修みたいな「ローカルで手元で回したい」用途には、非同期クラウド実行がかえって遅く感じるんですよね。

もう一つ、Windsurf Proの500クレジット/月プランは、マルチエージェントセッションを回すとクレジットが一気に溶けます。フラットレートのCursor・Claude Code・Zedと比べて、月次のコストが読めない。副業で使う場合、これは思った以上のストレスでした。

新規プロジェクトでゼロから作る用途がメインならまだ選択肢に残りますが、既存コードベースを触る時間が長い人には、私は現時点でおすすめしません。

Claude Codeユーザーの3パターン別・IDE選び

3週間の検証で見えた、Claude Codeを主軸にする場合のIDE選びを整理します。

パターンA:1人で複数プロジェクトを回す副業エンジニア

Zed(無料 or Pro $10) + Claude Code Pro $20。合計月$30以内。

ZedをACP経由でClaude Codeのフロントエンドにして、細かい編集は内蔵エージェントで済ませる構成。私が現在、副業側のリポジトリで使っている組み合わせがこれです。起動が軽いのでコンテキストスイッチのコストが低く、複数リポジトリを行き来する副業に相性がいい。

パターンB:業務コードを大規模に触る本業エンジニア

Cursor Pro $20 + Claude Code Pro $20。合計月$40。

既存の巨大コードベースを扱うなら、Composerのマルチファイル編集と視覚的diffレビューはやはり強い。難しいリファクタリングはClaude Codeに投げて、CursorでレビューとUI微調整を回すのが定番パターンです。多くの経験豊富な開発者もこの組み合わせ、つまり「難しい問題はターミナルエージェント、日常の編集はIDE」に落ち着いています。

パターンC:サブスク費用を抑えたい・BYOK派

Zed(無料) + Cline + 自前APIキー。月のAPI消費のみ。

ClineはApache 2.0で、Anthropic・OpenAI・Gemini・OpenRouterなど幅広く対応し、OllamaやLM Studioを使えばローカルモデルも走らせられます。プライバシー要件が厳しいコードを触るなら、この構成が現実的な選択肢になります。

移行時に踏んだ落とし穴3つ

最後に、実際に乗り換え作業で刺さった落とし穴を3つだけ共有します。

1つ目:キーバインドの筋肉記憶。CursorはVS Codeフォークなのでショートカットがそのまま使えますが、Zedは独自体系です。特にCmd+P(ファイル検索)は同じでも、Cmd+K周りの挙動が違って、最初の1週間は生産性が3割は落ちました。設定でVS Code互換モードに寄せられますが、完全ではありません。

2つ目:拡張機能エコシステム。Zedは拡張機能が使えるものの、VS Codeマーケットプレイスと比べると数が全然違います。私はESLintとPrettierは問題なく動きましたが、あるDB向け拡張は代替がなくてブラウザ版に逃げました。

3つ目:.cursorrulesと.clinerulesの二重管理。ツール横断でコーディング規約を持つと、ルールファイルが乱立します。私はチームで共通のAGENTS.md(仮)をリポジトリ直下に置き、各ツールのルールファイルはそれを読み込むだけのシンプルな中継にしています。これで一元管理できます。

まとめ:今日からやる3つのアクション

AI IDE 比較 2026の結論として、最後にあなたが今日できる3ステップを置いておきます。

  1. 今のIDEの月額と、実際に走らせているエージェントを紙に書き出す。「IDE = エージェント」だった時代は終わりました。切り離して考えると、無駄が見えます
  2. Zedを一度だけダウンロードして、Claude CodeをACPで接続してみる。起動速度と設定の軽さだけでも、乗り換えを検討する価値があるかどうかは30分で判断できます
  3. Windsurf/Devin Desktopユーザーは、次の契約更新日をカレンダーに入れる。方向性が固まるまで様子見でもいいですが、判断のタイミングだけは逃さないでください

私自身、あと3ヶ月ほど今のCursor+Zed+Claude Code構成で回して、秋のClaude次期モデルや、Codexの動向を見て再評価する予定です。乗り換えは1回で終わるものではなく、3ヶ月に一度見直すもの、というのが2026年の現実的な付き合い方だと感じています。

参考リンク


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